今回産地訪問に初参加させていただきました。
個人的にも産地や農家さんを訪問する機会が今年は特に多かったのですが、
今回のツアー内容を見た時に1日に3件もきのこだけ。。??と思ってしまったのですがどのようなツアーだったのか書き進めていきます。
1.なかのきのこ園
つくば市で昔ながらの方法を使い原木椎茸を栽培されてるなかのきのこ園さん。
きのこの栽培方法は大きく分けて2パターンに分けられます。
その一つが原木栽培です。
漢字の通り原木できのこを栽培する方法です。
まず90cmほどの原木にいくつかの穴を開けます。
こちらがその機械です。
穴を開けた際に菌を入れ蝋で蓋をします。
菌を植え込んだ原木は水槽入れます。木を湿らせ、季節が秋になったかのように装うことで椎茸が生えてきます。
湿らせる→乾燥→成長→収穫 このような工程を経て椎茸が収穫されます。
1本の原木からの収穫は5~6回ほどだそうです。
原木自体も何十キロの重さにもなるのでハウスの真ん中にはレールが引いてあります。
トロッコが全てのハウスを行き来しながら、原木を移動させ管理されています。
収穫は全て手作業とのことで収穫の目安となるポイントも教わりました。
しいたけの裏の膜が剥がれたタイミングが収穫のタイミング。
個人的に見た時のポイントとしては、横から見たときにお菓子のアポロのような円錐状の椎茸はまだまだ成長過程で、上や横から見てきれいな丸型になっているものは比較的収穫のタイミングでした。
朝手作業で収穫されたしいたけは、地元のお母様方によって手作業で包装、出荷されます。
2.田村きのこ園
栃木県との県境に近い茨城県笠間市に位置する田村きのこ園さん。
もう一つが菌床栽培。
おがくずをベースにしキノコの菌を混ぜ込み成形して作った菌床ブロックを使用して栽培する方法です。
こちらが実際に菌床を混ぜ合わせ作る機械です。
この中におがくずやきのこの菌を入れ菌床を作っていきます。
先代の田村さんの努力の末に生み出された「福王しいたけ」
手の平サイズの福王しいたけは一つで100gほどになります。
栽培方法の違う原木と菌床しいたけの食べ比べも!
3.七会きのこセンター
椎茸を栽培する際には椎茸のみ同じハウス内で栽培するのですが、しめじやたもぎ茸など4~5品種を同じ部屋で栽培されていました。
そうすることにより他のきのこの菌に負けないようにとより強く育つそうです。
ここの部屋で育つきのこは30日ほどで収穫可能だそうです。
真っ白でふわふわしているきのこです。
元々花びらたけは山岳地帯に生息していて天然での自生数が極めて少ないことから「幻のきのこ」とも呼ばれているそうです。
花びらたけの部屋は他の部屋と違って湿度が98%もあるなかで栽培されています。
しいたけだけでも様々な菌の種類があるそうです。
2件目に訪れた「福王しいたけ」は大きいサイズになる菌を使っており、こちらでは中間の芽数が出て通常サイズに育つ菌を使い栽培されています。
直売所には生のきのこたちはもちろん、乾燥させたきのこ、粉末、詰め合わせセットなど多様な商品が並んでおりました。
4.まとめ
1日で3件ものきのこ農家さんを訪れることになりましたが結果的にとても学びの多いツアーでした。
きのこたちは温度、湿度を徹底管理することが大切で、また野菜のように寒暖差を大切にすることでより美味しいきのこができるそうです。
生産者さんの話を聞くにつれきのこの生産はとても循環的な気がしました。
原木椎茸を収穫し終わった原木は細かくなりおがくずになります。
そのおがくずで菌床を作り、菌床栽培の椎茸ができます。
何度か収穫され使い終わった菌床は、畑の堆肥として農家さんの手に渡るそうです。菌床自体に農薬は入ってないですが微生物をたくさん含んだ菌床はおいしい野菜を育てるのに欠かせないものだそうです。
1日で3件のきのこ生産者を訪れ感じたことは、
原木、菌床の栽培方法の違いや、しいたけのサイズ感や生産量など生産者のこだわりポイントを1日の間にまとめて比較をし見学することができた為、入ってくる情報量や知識量が通常の何倍にもなりました。
後にも先にも3件のきのこ生産者を訪れることはないでしょう。
その分有意義なツアーになったと私は思います。
運転してくださいました@えろくまえさん
アテンドしてくださいました@ふじた めぐみ さん
ありがとうございました。