こんにちは!ミョンジフンです。

昨日の25日、予定通り@だーわー 和田さんとのコラボレーション、「スパイス論」が無事で終わりました。記憶に残る間早めに投稿したほうがもうちょっと上手く共有できるると思ってこれから記録をしようと思います。
当日まで一緒に頑張ってくれた和田@だーわー 、そしてお手伝いのこうじ@こーじ お二人に誠にありがとうございます。そしてお客さんとしていらっしゃった江六前さん@えろくまえさん 、駒形君@コマ にもありがとうございます。


すごく長くなりそうです。ぜひご覧ください。

*なぜBorderlessだったのか

프레젠테이션1.jpg 41.58 KBインスタグラムに投稿した本文を持ってきます。

料理を学んでこの世界に入ったのがもう6年くらい。
今までの経験では'じゃあ、あなたが上手なのは何?今までの学んだジャンルは何?'と聞いたらちゃんと答え無かったかも知らない、
こう言うときはこの方法で、またあのジャンルの料理が楽しい。結局アイデンティティーの悩みはいつも持っている宿題だった。

今回の「Borderless 」プロジェクトはこんな自分の悩みとも関係がある。
[Borderless, 無境界、무경계].境界がないと言うのは、つまり境界がないから出きることも多いし自由だと思われる、そして限られる事がないから方向性を忘れて終うことかも知らない。
でも、これからの未来を準備することにすごくいい経験になると思う。

Borderless, 境界からの自由、そして広闊からくる責任を持って最終目的地、'自分らしい料理'を作る旅を始める。

ポップアップの決定の前、いつかメンバーとの飲み会の時色んな話ができた中、自分がやりたいこと、また自分が好きなこと、どんな料理がやりたいのかにすごく深い話ができた時があります。不安定性、また新たなものを作ることが好きだったのでやっぱりこれしかない!と思ったのが本文にも書いてある「Borderless」、無境界です。混乱する中の何か、それが自分の料理の元だと思います。

*ポップアップのコンセプト

メニュー3.jpg 362.73 KB(写真はメニューの下書きです。)
今まで経験した現場のことを考えてみると、自分が好きだったのはモダン、またちゃんとしたおつまみが楽しめるダイニングバーみたいな料理がすごく好きでした。
特に、韓国で働いてた時のナチュラルワインバーの料理等がモティーフになり、その雰囲気を今回は使ってみたかったです。
場所の雰囲気は変えられないけど、そのイメージ合わせた料理、飲み物、音楽等全てが自分が選んで準備しました。
営業スタイルはアラカルトメニューで、飲み物はワインから日本酒、またノンアルまで。すべてのメニューと全ての飲み物を合わせられるような感じでつくりました。

*料理(上の写真の中、メニューの順番です。)

1.フルーツサラダ(ゴーヤと青りんごのサラダ)

KakaoTalk_20240826_182101121_08.jpg 36.01 KBゆきのさん@ゆきの が働いている定松からの東京八王子からのゴーヤと青森の王林と言う品種の青リンゴを使ったさらだです。
味はすごくシンプルでレモン汁、レモンオリーブオイル、塩で和え、最後シナモンを削りました。

2.鮪ユッケ
KakaoTalk_20240826_182101121_13.jpg 64.02 KB宮城県産メバチマグロの赤身、そして定松から仕入れた蕪のぬか漬け、醬油、ネパールの山椒ティムルの油、花椒を和え、最後花椒の葉を乗っけました。
山椒系のものをベースとしてすごくさっぱりでピリピリ、蕪の辛さと爽やかなぬかの香りがするものです。

3.胡瓜の叩き
KakaoTalk_20240826_182101121_18.jpg 38.88 KB築地から仕入れた胡瓜を叩いて浅い塩漬け、ラオガンマ(中国の食べるラー油)、黒酢、胡麻油、ピーナッツ、パクチーをのっけたものです。
ラオガンマを知らない人が多いと思って相性がいいピーナッツ、パクチーを一緒に使ってアレンジしてみました。

4.白身魚のカルパッチョ
KakaoTalk_20240826_182101121_10.jpg 41.25 KB福井県産鰆を和田が仕入れました。
このメニューは和田が担当して作ったもので、和風の感じで、熟成した鰆は皮を炙り、みょうが、スライスオニオン、スパイスオイルと和田Ver.マサラをかけて作りました。
みょうがとかスパイスと鰆の食感、味が結構良いバランスになったものです。

5.白身魚の揚げ物
KakaoTalk_20240826_182101121_11.jpg 50.87 KB同じ福井県産鰆を使って作りました。
切り身は篠崎の「青柳ベーカリー」のルヴァン種(天然酵母)で熟成してそのまま衣で、代々木上原の「ルヴァン」のサワードゥを乾かしてパン粉で作り切り身の衣で使用。揚げた後コリアンダーと蜂蜜を水分飛ばしてカラメルみたいに作り、上に塗って仕上げ。
器にはディルとフェンネルパウダーで作ったマヨネーズと炙って香りを出したレモンを乗っけて完成です。
このメニューは韓国で働いてたワインバーのメニューの構成を使い、少し自分の感覚でアレンジしたものです。

6.冬瓜のスパイス和え
KakaoTalk_20240826_182101121_19.jpg 44.24 KB三浦産の冬瓜をイワシの出汁で茹で、焼いたニンジンとマスタードシード、フェヌグリークシード、ターメリック、コリアンダーパウダーで和えたものです。
韓国の古調理書にあった冬瓜沈菜(冬瓜とからしで作ったキムチ)をベースとしてアレンジしたものです。しっかりする味で香ばしいスパイスの香りがよいものです。

7.茄子の揚げ物
KakaoTalk_20240826_182101121_09.jpg 33.3 KBふわとろ茄子など2種の茄子を米粉をつけて揚げた後韓国の醬油、フィッシュソース、唐辛子粉、アップルサイダービネガー、マーガオ、万能ねぎで和えたものです。
油と相性がいい茄子に旨味、酸味、辛味など複雑な感じがするものです。
この料理は僕が働いてる「レンゲ」で前菜で使われるもののアレンジです!

8.フライドポテト
KakaoTalk_20240827_000323135.jpg 328.98 KB彼女の実家から持ってきたキタアカリ(新じゃがいも)を米粉、ニンニク、生姜、クミンシード、コリアンダーパウダーと混ぜて揚げます。仕上げで塩、スモークパプリカと和え、トマトチャットニーと一緒に食べるものです。
もとになる料理はイギリスのインド料理店から見た、<Crispy Bhajia>と言うものです。じゃがいもと色んな香辛料、そしてトマトチャットニー。フライドポテトは絶対ケチャップと食べる僕に見られてこれだ!と思ったものです。

9.枝豆のスパイス炒め
KakaoTalk_20240826_182101121_05.jpg 54.37 KB<ようけい>と言う品種の枝豆を千葉松戸から仕入れしました。コリアンダーシード、フェヌグリークシード、カルダモン、クミンシード、カリーリーフをテンパリングして枝豆を焼きながら炒めます。
前日朝取ったもので、生のままの香りもすごく香ばしい香りがするものだったのですごく相性良いなと思いました。
もとになる料理は錦糸町のスパイス小料理店「ダルメロ」で食べた枝豆炒めです。

10.〆のカレー、ダール

KakaoTalk_20240826_182101121_03.jpg 49.98 KBKakaoTalk_20240826_182101121_04.jpg 31.62 KB

カレーは2種で、和田特製和風出汁のカレー、まぐろのカレーです。どっちも絶品だったので2種を混ぜても、混ぜなくてもご飯が進めるものです。
ダールはミックス豆で作り、ターメリック、油、塩を入れて最後マスタードシード、フェヌグリーク、ジンブをテンパリングしてチリーパウダーで仕上げしたものです。




11.西瓜ファチェ

KakaoTalk_20240826_182101121_02.jpg 68.11 KB「ファチェ」と言うものは甘味、酸味をいれた冷たく汁に果物を入れて食べる夏向けの韓国のデザートです。
今回はちょっと分解してスイカで作るファチェをイメージしました。
スイカは自家製梅シロップでマリネ、韓国の食材「五味子」(ひとつの種から5種の味がすると言うもの)のアイス、群馬の百花蜜、スマック、最後ミントを乗っけたものです。
結構さっぱりする味なのでデザートとして作りましたが最後マサラチャイまで飲んで欲しい設定としました。

*飲み物(料理とのマッチングより自分の感覚のことです。)

1.BRILLA!    DOC PROSECCO

KakaoTalk_20240826_232702992.jpg 1.12 MB夏向けのさっぱり、飲みやすいロゼスパークリングです。初めて飲んだ時すごく印象的だったのでどこか使えたらと思ったら今回の料理とも合わせやすかったのでつかいました。


2.Leiten Gewurztraminer

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イタリアのゲヴュルツトラミナーです。
このゲヴュルツトラミナーはイタリアでもゲヴュルツトラミナーの原産地と言われるところから作られたらしいです。スパイス料理によく相性がいいと言う品種で今回はちょっと挑戦的に使ってみました。果実味がしっかりするゲヴュルツトラミナーですごく美味しかったです。

3.Vom Schiefer Riesling Qualitätswein Trocken

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ドイツのリースリングです。ポップアップのため行ったドイツワインの試飲会で出会ったもので、梅干し、またプラム系のさっぱりさ、そして塩ポイ塩分が感じられるのが印象的でした。




4.フラミンゴオレンジ

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まちださん@町田さくら からのおすすめ、鹿児島の芋焼酎です。ライチやトロピカルポイ香りがすごくよかったです。飲みやすいし、食事中にもちゃんと口直しできる感じですっきりするものでした。




5.松露

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日本酒情報館から試飲して試しに買ったものでしたが、結構良い評判でした。フラミンゴの方がトロピカルで飲みやすかったら松露は個性がなくすごく安定する味でした。紅芋で作ったものですが、芋焼酎が持ってる特徴な香りが少ないもので誰でも飲まれそうな感じです。




6.自家製スパイスgin

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12種のスパイスをginに突っ込んで1ヶ月くらい熟成したものです。
カルダモンやコリアンダーシードなど夏向けのスパイスを使って、特に単一じゃなくてビールと割って飲むイメージで作ったものです。個性があるスパイシーな感じをビールと割ることによってすごくまとまる感じです。




7.御前酒

KakaoTalk_20240826_232702992_09.jpg 624.38 KB知り合いからおすすめしたものです。
御前酒は乳酸菌由来の菌がもとになって甘さがしっかりあるけどヨーグルトみたいな香りがあるのが面白かったです。どの料理にも合わせられるオールラウンダーでした。

8.TOKKI(韓国焼酎)   
KakaoTalk_20240826_232702992_10.jpg 881.38 KB米で作ってる韓国の焼酎です。元の会社はアメリカで、最初は全然韓国では売ってなかったものですが、なんとなく韓国でも買えるようになりました。
米で作ったお酒(밑술)を蒸留して熟成したものでウイスキーポイな香りがあり、今回はハイボールをイメージして使いました。

*感想

初めてのポップアップで正直期待と不安がめっちゃありましたが、参加させていただいたお客さんのお陰で自分が目的としたことは全部達成しました。
客単価から売り上げまでの経営なところ、また個人的に見せたかった料理と飲み物のすべて。今回のポップアップに自分が考えてなかったことは1つもないです。達成感がすごく感じれますが、この満足感に頼らずこれからも自分が行きたい道を探す旅、勉強を頑張っていこうと思いました。
もう一度参加させていただいた皆さん、一緒にイベントを作って頑張ってくれた皆さんに誠にありがとうございます。